その公園は夜になると誰も近づかない。

子どもたちは昼間は遊ぶ。でも日が沈むと、近所の人たちは少し遠回りをしてでも、あの公園の前を通らないようにしている。

理由を知ったのは、引越してきて半年後のことだった。

近所の老人が教えてくれた。二十年前の話だと言った。

その頃、公園のブランコで小さな女の子がよく一人で遊んでいた。毎日夕方になると現れて、日が暮れるまで揺れていた。

ある夜、ブランコから落ちた。頭を打った。

病院に搬送されたが、翌朝亡くなった。

それから間もなく、夜の公園でブランコが一人で揺れるようになった。

風のない夜でも、雨の夜でも、一つだけ規則正しく揺れる。

老人はこう言った。「あの子、帰る場所がわからないんだろう。毎日あそこで待っているんだ」

その夜、公園の前を通ったとき、確かめた。

風は吹いていなかった。それでも、真ん中のブランコだけが、ゆっくりと前後に揺れていた。